季節の生きもの情報

ここでは、六呂師高原で見られる生物を中心に、旬の情報を不定期で発信しています。

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駆除した外来生物を食す!

 グローバルな人の移動が盛んになった昨今、移動する人々の意図にかかわらず、多くの生物が人と共に移動するようになってしまいました。

 こうして本来の分布域外に持ち込まれた外来生物の一部は、生態系・農林漁業・人の健康に大きな悪影響をもたらしています。

 一見自然豊かに見える福井県でも、至る所で外来生物があふれており、生態系を守るうえで、そうした外来生物との戦いは避けては通れません。

 自然保護センターでは、県内各地で地域の絶滅危惧種を守るため外来生物駆除を行ってきましたが、駆除した外来生物の命を、少しでも活かすために何ができるのか…。

 やはり、ありがたく「食べる」ことが一番なのではないか…。平成最後の仕事納めの日に「駆除した外来生物を食す」ことに挑戦しました。

 今回の食材は、北潟湖産のウシガエルと九頭竜湖産のウチダザリガニです。

 いずれも「特定外来生物」に指定され、飼育・販売・生きたままの移動が禁止されており、違反すると重たい罰則がありますので、取り扱いはご注意ください。

 

 まずはウシガエルです。北潟湖周辺のため池では、トンボ類など希少な水生昆虫へのウシガエルによる食害が問題なっています。水陸両用の彼らを根絶することは困難を極めますが、低密度に抑えることが重要です。

 今年度は、3か所のため池で、外部の調査員のご協力により26回の捕獲作業を行い、成体143個体を捕えました。

捕獲されたウシガエル
ため池の岸辺にかご罠を設置して捕獲します

 捕獲したウシガエルはすべて解剖し、食害の実態調査を行うために冷凍保存しています。

 

 つづいてウチダザリガニです。九頭竜湖では、H23年にウチダザリガニの生息が確認され、以降、生息状況把握と生態系被害防止を目的に、カゴ罠による捕獲・駆除を実施してきました。今年度は、計7回の捕獲作業で、759個体を捕えました。

 広大な九頭竜湖から根絶することは不可能ですが、流出しないようにしなければなりません。

1回の捕獲でバケツ一杯になります。
立派なツメを持ったウチダザリガニ

 駆除したウチダザリガニはすべて冷凍保存し、センターで繁殖を試みているヤシャゲンゴロウや、展示しているカメのエサにしています。

 

 いずれの種も、もともとは食用とするために北米から持ち込まれたものです。おいしくないわけはないはずです。

 調理方法はいたってシンプル。ウシガエルは唐揚げに、ウチダザリガニはそのままボイルにしました。

ウシガエルを調理
ウシガエルの足

 

 パパッと調理を済ませ、いよいよ実食。さて、そのお味は…

 ウシガエルの唐揚げは、よく食べる鳥の唐揚げと味はほぼ変わりません。肉は柔らかく、臭みもありません。とても美味しかったです。食わず嫌いをしていた職員も一口食べると、おいしくいただいていました。

 ウチダザリガニのボイルは、腹の身はまるでエビです。ぷりぷりの触感は皆さんが想像するものと同じでしょう。ハサミの身はまるでカニ?に近いような味がしました。こちらも臭みはありません。他の料理にも使えそうです。ある職員は「パエリアとかにしても美味しそう」とつぶやいていました。

ウシガエルの唐揚げ
ウチダザリガニのボイル
ハサミの部分
 

皆さんも是非外来種を駆除して食べてください!と言いたいですが、前述のとおり、生きたままでの移動は拡散につながるため、禁止されていますので、くれぐれもご注意ください!

 また、ウチダザリガニは、漁法によっては漁協の許可が必要です。

 北海道・阿寒湖では、レイクロブスターとして提供されていますので、ご旅行の際はお試しください。