9月9日~10日の自然情報

【妻平にミソハギのお花畑】

 9月8日の金曜日。晴天の六呂師高原で職員ほぼ総出で作業を行いました。目的は妻平湿原横の草地(スキーパーク側)にミソハギのお花畑を作ることです。

 ミソハギは山の湿地などに多いのですが、この場所も湿原の横なので、すでにミソハギが多く自生しています。ちょうど今頃はミソハギの紫の花もきれいに咲いています。ただ、周辺には背の高いススキなどの草が多く、ミソハギが周りに広がりづらい環境となっています。この場所にミソハギのお花畑を作るためには、ススキなどの背の高い草を人の手で取り除き、ミソハギが生育しやすい環境を整える必要があります。

 

妻平湿原奥の草地。背丈の高いススキなどの中、ミソハギがきれいです
ミソハギの花

 

 ただ、これが一筋縄ではいきません。ススキは根茎で増えていくため、刈払機で地上部を刈っただけではすぐに生えてきてしまうのです。そこで、機械で地上部を刈った後で、土を掘り、地下にある根茎を除去しなければなりません。根茎が柔らかいのなら作業もしやすいのですが、ススキの根茎はまるで木のように固くなっています。スコップなどでは歯が立たず、クワを使って周囲を掘り返し、根茎を丸ごと取り出します。額の汗をぬぐいながら頑張り、何とか目標とする範囲のススキを除去することができました。今後の作業として、ミソハギは根で増えるため、来年の今頃にミソハギのお花畑が広がっていることを願って、11月ごろに草を刈った範囲にミソハギの根をまく予定です。

 

作業の様子①
はじめに刈払機やカマでススキの地上部を刈り取ります。
作業の様子②
草を刈った後は、クワで根茎を取り除きます。力のいる作業です。
これくらいの根茎がたくさんあります。うまく取れた時には達成感があります。職員の笑顔がそれを物語ります。
作業後の様子。ミソハギの周りがすっかりきれいになりました。

 

 この苦労が実れば、来年の夏、妻平湿原の奥に紫色の花畑が広がっていることでしょう。今から楽しみです。

 

作業後に記念撮影をしました。来年はもっとたくさんのミソハギが咲きますように。