2月3日~4日の自然情報

【アオゲラ来店!本州のキツツキ4種の全てがお得意様に! 

 「冬の野鳥レストラン」にはアカゲラやオオアカゲラ、コゲラなどのキツツキの仲間がよく訪れて、来館者の皆様の人気を博しています。どのキツツキも牛脂が大好物で、立木に埋め込んだ牛脂をよく食べに来ます。

 

 一方、平地~山地で生息するキツツキの仲間「アオゲラ」は、これまでほとんど野鳥レストランを訪れることはありませんでした。ごくまれに近くの木にとまることはあっても、牛脂を食べることはありませんでした。

 

 そのアオゲラ(メス)が1月30日の午後、ついにレストランを訪れました。立木の牛脂をついばんだ後で、近くの木に吊り下げてあったカラスザンショウの実をおいしそうに食べました。エサを食べたので、近いうちにまた来てくれるといいな、と思っていた翌日のことです。今度は、メスのアオゲラが牛脂を食べているところへ、オスが飛んできたのです。夫婦(?)そろってのご来店。よほどレストランの牛脂がおいしかったのでしょう。それ以降、毎日オスもメスもレストランを訪れ、牛脂を食べていきます。

 

牛脂を食べるアオゲラのメス 。アオゲラは日本の固有種になります。
カラスザンショウの実を食べるアオゲラのメス。気に入ったのか長い間ついばんでいました。アオゲラはオスもメスも頭部が赤いですが、メスは前頭部が赤くありません。

 

 アオゲラの来店で、冬の野鳥レストランでは本州で見られる主要なキツツキを全て見ることができるようになりました。運が良ければ、一日で4種類ともご覧になれるかもしれません。午前中のご来館がおすすめです。なお、ニホンリスもここ数日は連続して窓のすぐ外のエサ台までクルミを取りに来ています。こちらも一緒にご覧になれるかもしれません。リスに関しても午前中がおすすめです。

 

冬の野鳥レストランでみられるキツツキたち】

 キツツキの仲間はオスとメスで頭部の色が異なります。アカゲラやオオアカゲラはメスの頭部が黒く、オスの頭部には赤い部分があります。アオゲラはオスメス共に頭部が赤いですが、オスのほうが赤い部分の面積が広くなります。

 

アオゲラのオス。アオゲラはオオアカゲラよりも大型のキツツキです。
オスは頭部全体が赤いのが特徴です。アオゲラは胸の黒斑の形が面白く、ハート形です。
小型のキツツキ、コゲラ。羽の白黒模様がおしゃれです。オスメスの区別は難しいですが、オスの後頭部側面には赤い羽が隠れており、風が吹くと見えます。
アカゲラのオス。後頭部が赤色をしています。冬の森の中では赤がたいへん目立ちます。野鳥レストランの主役の一羽です。
アカゲラのメス。頭部は黒色です。
オオアカゲラのオス。大型のキツツキで、枯れ木をつついているとかなり迫力があります。オスの頭部は全体が赤く、腹部の赤と合わさってかなり派手な野鳥です。福井県の県域準絶滅危惧種です。
オオアカゲラのメス。メスは頭部全体が黒くシャープな印象です。向かい合ってとまっているのはシジュウカラ。何か相談をしているようで、面白いですね。
ニホンリスもすぐ近くで見ることができます。