3月3日~4日の自然情報

【春の訪れと新しい野鳥のお客様

 

 先週の自然情報では、サクラの冬芽を食べる「ウソ」がセンター周辺の森に来ていることをお伝えしましたが、他にも春の訪れと共に野鳥レストランを訪れるようになった小鳥がいます。今週は春が近づく、これからの時期に見られる野鳥をご紹介します。

 

 まずは福井県の県鳥「ツグミ」です。ツグミは2月の中ごろから時々レストランに姿を見せてくれていましたが、最近は毎日のようにエサを食べに来ています。ツグミは冬鳥で、夏期にはシベリアで繁殖しますが、冬期には南下して日本でも越冬し、春になるとまた北に帰ります。だんだんと暖かくなってきたので、野鳥レストランで北へ帰るための栄養補給をしているのでしょう。

 

ツグミ 雪面に落ちている雑穀を食べることが多いです。

 

 次に、同じく冬鳥である「アトリ」が3月1日に初めて野鳥レストラン周辺に姿を見せてくれました。まだ、レストランのエサは食べていないので、今後も来てくれるかは分かりませんが、うまくいけば群れで野鳥レストランを訪れてくれると思います。

 

3月1日に来たアトリ エサ台からは離れた場所に下り、エサを探して少し歩いた後、飛び去りました。

 

 最後は「キジバト」です。キジバトは留鳥で一年中見ることのできる野鳥です。今週に入って野鳥レストランを訪れてくれました。背中や羽に赤褐色と黒のうろこ模様があり、首に青と白の縞模様があるのが特徴です。雪面に落ちている雑穀を食べに来ています。

 

キジバト

 

 春を前にしたこの時期からレストランを訪れる野鳥は、雪面や地面に落ちているエサを好むことが多いので、2月の終わりごろから雪の上にもヒエやアワなどの雑穀をまくようにしています。

 

雪の上に点々と見えるのが雑穀です。一部ウソが食べ落としたサクラの冬芽が混じっています。

 

 今後も春が近づくにつれて、昨年の野鳥レストランに来店してくれた「ホオジロ」や「ミヤマホオジロ」、「シロハラ」などの野鳥も訪れる可能性が高まります。新しく野鳥の訪問がありましたら、このホームページでも紹介する予定です。

 

【昨年の様子】

ホオジロ 右がオス、左がメス
ミヤマホオジロ
シロハラ

 

 また、大人気のニホンリス君は2月末は来店が少なめでしたが、3月に入ってからは連続で来店してくれています。この週末もかわいい姿を見せてくれるかもしれません。

 

3月2日来店のニホンリス。エサ台近くの切株に設置したクルミをくわえています。