福井県では、野生鳥獣保護のために獣医師会と協力して、人為的な要因で傷付いたり、病気にかかった鳥獣の救護を行っています。
傷病鳥獣の捕獲・搬送について
野生鳥獣の保護のための捕獲は、法律により国や県からの捕獲許可が必要です。また、野生鳥獣の捕獲・搬送には、感染症などのリスクが伴いますので、十分な知識をもった者が行うことが必要です。
このため、自然保護センターで福井県鳥獣保護管理員など捕獲できる方を手配します。
捕獲・搬送の後、動物病院での治療や自然保護センターでのリハビリ、放野等を行います。
傷病鳥獣の救護・保護の考え方
野生鳥獣は、生きるために他の生き物を食べたり、他の生き物に食べられながら自然の営みを繰り返しています。このため、自然の中で起こる出来事については、なるべくそっとしておくことが基本的な考え方です。しかしながら、交通事故や釣り糸が絡まるなどの、人が原因で傷付いたものについては、自然の摂理によるものではないことから、場合によっては救護対象になります。
救護対象外種
下記の動物は、人間の活動が原因となってケガをした場合でも、原則、自然保護センターでの救護対象になりません。
※農業被害や生活被害を与えるおそれが大きいものや特定外来生物など
イノシシ、ニホンザル、ニホンジカ、ハクビシン、アライグマ、イタチ、タヌキ、アナグマ
トビ、カラス、ドバト、スズメ、ヒヨドリ、カワウ、ムクドリ、キジバト、は虫類
両生類、魚類、ペット、野良犬猫、家畜 等
※他にも、傷病鳥獣の種類・病状によって救護できない場合があります。
※野生のヒナや生まれて間もない幼獣
ヒナや幼獣は親から野生で生きていくための知恵を教わります。また、人が保護して育てても野生復帰は非常に困難であることから、なるべく手を出さずそのまま見守ってあげてください。車の交通量の多い場所やネコに狙われやすい場所にいる時は、近くの茂みの中や高いところに放してあげてください。
また、ツバメのヒナを巣に戻せない、巣が壊れてしまった場合などは、カップ麺の容器などを使用して仮の巣を設置して下さい。下記写真参考
※救護しても野生復帰が難しい鳥獣は、救護の対象外となります。