福井県で主に見られる赤とんぼは約11種。その中で最も数が多く、県内各地で普通に見られるのは、「アキアカネ」という種類です。童謡「赤とんぼ」の主役は、この「アキアカネ」だと思われます。
ところが最近、このたくさんいたはずのアキアカネが、1/100~1/1000に減少し、地域によってはほとんど見られなくなってしまったといわれています。
また、このアキアカネは、夏の間に避暑をする生態を持っていて、暑い夏の間は、多くの個体の県内の標高1,000m以上の山地帯で過ごしています。そして、私たちが秋の涼しさを感じるようになる9月中旬になると次第に高度を下げ、私たちの周りに姿を見せ始めます。昨年、六呂師高原に大群で現れたのは、9月9日でした。
しかし、県内各地でいつ頃アキアカネが現れるのか、どの程度の数が飛んでくるのかといった情報はまだまだ少なく、アキアカネの物語を語るには情報が不足しています。そこで今回、県民の皆様のたくさんの目で、アキアカネを見つけたら報告していただく県民参加型調査を企画しました。童謡に歌われた日本の秋の風景を末永く守り育てるために・・・・。