オキナグサを植えるための花壇をつくりました(平成30年5月29日)
オキナグサは、4月から5月にかけて花を咲かせるキンポウゲ科の植物です。深紅の花は釣鐘状で下向きに咲きます。花が終わると翁の白い銀髪のような毛が長く伸びる実を付けることから、その名が付けられたそうですが、密生した淡色の毛をまとった花だって、十分、翁の髭のようです。
かつてオキナグサは、嶺北の数か所で見られましたが。昭和60年頃に六呂師高原で2株確認されたのを最後に、すでに福井県から野生個体が絶滅してしまったと考えられています。
現在、六呂師高原では妻平湿原のスキーパーク側にある「オキナグサ園」やテニスコートの道路を挟んで反対側にある「農家民宿このは」のお庭にオキナグサが植えられていますが、これはかつて野生で生えていた個体を育てて増やし、花壇の中に植え戻したものです。
当センターでも、オキナグサを保護増殖するために、本館前の学習広場の一角に専用の花壇を造りました。
男性職員8名総出で作業を行いましたが、当日(5月25日)は気温も高く、約3メートル四方の花壇を造るのにも5時間程かかりました。生き物を守ることは苦労が多いと実感しました。
今後、オキナグサが再び野生に戻ることを願って、昨年から準備していた苗を植える予定です。