◆今週末のお知らせ◆ 平成30年12月15日(土)、16日(日)
【ウィルタネン彗星の接近】
今週は、県内の低い山も一面雪化粧をし、いよいよ本格的な冬の到来となりました。
さて、やって来たのは雪だけではありません。今月は、久しぶりに観察しやすい彗星がやって来ます。名前を「ウィルタネン彗星」と言い、1948年1月にウィルタネン氏(アメリカ)が発見した公転周期約5.4年の彗星です。12月中旬に地球と太陽に接近するため、その前後のころに最も明るくなり、さらに見かけの動きも速くなって星座の中をどんどん動いていきます。夕方5時頃、東の空から昇る「おうし座」を北上していき、夕方から未明ごろまで見えるようになります。このころが明るさのピークで、4等星台前半から3等星台後半まで明るくなる見込みです。2等星の北極星よりも明るさは落ちますが、街明かりの少ない郊外まで行けば、肉眼でもなんとか見つけられると予想されます。これだけだと暗い彗星…のように感じますが、明るさが4等星程になる彗星は2015年11月以来で約3年ぶりです。16日前後にはプレアデス星団(すばる)と接近するので、月明かりはあるものの、双眼鏡での観望や写真撮影の絶好のチャンスとなるでしょう。
ウィルタネン彗星は12月の後半になると、夕方4時半頃、北東の空から昇る「ぎょしゃ座」から北の方角へと動いていき一晩中見えるようになります。ゆっくりと減光していきますが、年末の時点でも5等星台の明るさになると予想されます。
自然保護センターでは15日(土)の午後7時から9時に「週末天体観望会」を実施します。今月の観望会テーマは「すばる」です。ウィルタネン彗星は午後8時頃、東の空、高度約60°におうし座のプレアデス星団(すばる)に接近します。天候が良ければ、プレアデス星団(すばる)を小望遠鏡で、ウィルタネン彗星を80㎝反射式望遠鏡で観察する予定です。
さらに、先月11月8日には、日本の藤川氏と岩本氏が新彗星を発見したニュースもありました。この新彗星は、マックホルツ・藤川・岩本彗星と名付けられ、現在は夕方の西の空の低空に見えるそうです。ただし、こちらは7~9等星級の上に低空のため、見つけるのはとても難しいようです。
明るい彗星を見ることができるのは今だけです!今週末は、暖かい服装をし、双眼鏡やカメラを持って、六呂師高原まで遊びに来られてはいかがですか。
≪お知らせ≫
県内屈指の夜空の暗さを誇る六呂師高原では、冬のダイヤモンドと呼ばれる7つの一等星(ベテルギウス、リゲル、シリウス、プロキオン、ポルックス、カペラ、アルデバラン)や天の川をはじめ、美しい星たちが空いっぱいに広がっています。
しかし、この星空は本当に美しい星空と言い切れるのでしょうか。現在の日本は都市化が進み、いたる所で電灯の光(光害)が溢れています。今まできれいな星空を見ることのできた地域でも、その光害が夜空を明るくすることで、その環境が今後失われていく可能性があります。この星空環境を守るために、今我々にできることは何でしょうか。
この講演会では、福井工業大学の中城智之教授が、どうしたらこの美しい星空を残していけるかについて、地域活性化の観点も含めて、参加者の方々と対話をしながら講演します。
日時:12月23日(日)
場所:福井県立図書館(多目的ホール)
参加申込:12月20日までにセンターまでTELかFAXかメール
参加無料、定員120名
【年末年始のセンター休館日について】
平成30年12月28日(金)~平成31年1月4日(金)まで休館とさせていただきます。利用者のみなさまには大変ご迷惑をおかけいたしますが、ご了承くださいますようよろしくお願い申し上げます。なお、1月5日(土)からは、通常通り開館いたします。
12月15日(土)
★観察棟
※曇・雨天時は彗星の話やプラネタリウムの上映をします。また、積雪がある場合は、観察棟までの階段がたいへん危険になるため、プラネタリウムと週末天体観望会は中止とさせていただきます。どうかご了承ください。
【週末天体観望会】 ★枕草子に出てくる天体「すばる」をみよう★開催時間 19:00~21:00 (20:45までには観察棟にお入りください。) ※夜はかなり冷え込みますので、十分にあたたかい服装で、お越しください。
|
12月15日(土) 16(日)
★観察棟
【プラネタリウム】冬の星座番組冬の星座解説と星座の物語。 10:00~ 11:00~ 13:30~ 14:30~(所要時間約40分) 昼天観望会 15:15~16:00 ≪星座の物語≫ 午前 「ふたご座の話」 午後 「天の狩人オリオンの話」
|