秋のバッタと冬越し(令和元年10月29日)

 気温が下がり山の木々もうっすらと色づいてきた今日この頃、皆様は如何お過ごしでしょうか。現在、自然保護センター周辺の草むらや奥越高原牧場の牧草地では、コバネイナゴやフキバッタ、オンブバッタ、ショウリョウバッタといった秋のバッタたちを見ることができます。

▲コバネイナゴ

▲フキバッタ

 これから雪が降る季節を迎える前に、バッタたちは冬越し準備の真っ最中です。日本のバッタ類は冬には成虫が死んでしまうものが多く、その前に交尾をして卵を産み、そのまま卵で冬越しします。例外として、ツチイナゴやハネナガヒシバッタなどは成虫のまま越冬します。
 さてここで、「イナゴってバッタなの?」と疑問に思った方もいらっしゃるかもしれません。バッタ類は大きく分けると、バッタの仲間とキリギリスの仲間のグループに分けられます。イナゴもバッタの仲間のグループに含まれています。バッタの仲間ではあるものの、「稲子(いなご)」の名のとおり、稲を食べる害虫であることがその語源となっています。
 また、バッタたちだけではなく、キリギリスやコオロギ、カマキリ、赤とんぼといった多種多様な昆虫たちも同様に秋の季節を謳歌しています。皆様もぜひ、秋の昆虫たちを追いかけて、六呂師高原の深まる秋を感じてみませんか。