梅雨の妻平湿原(トンボ編)(2016.6.23)
ヨツボシトンボやシオヤトンボといった初夏に湿原を賑わせたトンボたちが少なくなり、最近(6月22日現在)の妻平湿原は、梅雨のトンボの数が増えてきています。
最も多いのはモートンイトトンボ。イトトンボの中でもさらに細くて小さな種ですが、その色合いは見事です。じっくりと湿原内に目を凝らすと見えてきます。
さらに、このモートンイトトンボより体長が短い日本最小のトンボ、ハッチョウトンボも見つけました。たった1頭しかしませんでしたが、真っ赤な体はよく目立ちます。このハッチョウトンボは、かつて六呂師高原のトンボの代表種でしたが、1970年代に六呂師高原から消え、昨年再発見されるまで実に40年近く、六呂師高原から絶滅状態にありました。
ところが湿原のヨシを刈り払い、ハッチョウトンボが好む背丈の低い湿地を再生したことから、戻ってきたようです。あんな小さなトンボが、いったいどこから飛んできたのか?小さな体で遠距離旅行をする生命力に驚かされます。
梅雨の妻平湿原のトンボたちをご覧になりたい方は、本館受付で見つけ方のレクチャーを受けるか、四季の自然観察シリーズへのご参加をお勧めいたします。
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見られる時期がもうわずかなヨツボシトンボ
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腹の先のオレンジ色が鮮やかなモートンイトトンボ♂
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湿原の緑に溶け込むモートンイトトンボ♀
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未成熟のモートンイトトンボはオレンジ色
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日本最小のハッチョウトンボ♂
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ハッチョウトンボと中指の先の大きさ比べ(クリックすると、中指との大きさの比較ができます)
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羽化したばかりの弱々しいキイトトンボ
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空色と褐色が織りなす模様の特徴的なホソミオツネントンボ
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エメラルドグリーンのオオイトトンボ