11月の天文情報(29年度)

11月の主な天文現象

4日(土) 満月
11日(土) 下弦
12日(日) レグルス食 
13日(月) 金星と木星が明け方の東の空で大接近
18日(土) 新月 
24日(金) 水星が東方最大離角(夕方、西の空で見やすい位置となります)
27日(月) 上弦

11月の天文トピック

【レグルス食】

 

 しし座の1等星レグルスが月に隠される「レグルス食」が11月11日~12日にかけて起こります。

 しし座は春の星座ですが、11月には真夜中に東の空から昇ってきます。11月11日の深夜23時40分過ぎに、しし座の胸元に輝くレグルスが下弦を過ぎたばかりの月(月齢23)に隠されます。ただ、レグルスが月に隠される「潜入」の瞬間は福井をはじめ日本のほとんどの地域では地平線の下で起こるため見ることができません。一方、昇ってきたばかりの月の向こうからレグルスが姿を現す「出現」の瞬間は、東の空の低い位置で観察できます。出現は11月12日の0時34分ごろとなります。

 今回のレグルス食では潜入は見ることができませんが、出現時には月の暗い縁からレグルスが現れるため、その瞬間をはっきりと観察することができます。肉眼でも十分わかりますが、双眼鏡などの機器を使うとより楽しめます。ちょうど土曜日から日曜日にかけての深夜ですので、観察しやすいです。

 

星図 国立天文台 天文情報センター

 

11月の週末天体観望会

テーマ ★清少納言が好んだすばるをみよう★

 すばる(M45プレアデス星団)はおうし座の肩の位置にある散開星団です。肉眼で見ると、6~7個の星がとても狭い範囲に集まっているため、よく目立ちます。すばるは地球から約400光年の位置にあり、星の誕生はおよそ6000万年前と比較的若く、周囲には星が星間ガスが漂い、明るく映し出されています。

 すばるはその目立つ姿から、世界各地で様々な記録や神話に登場します。日本では清少納言が著した枕草子の一節が有名です。「星はすばる。ひこぼし。ゆふづつ。よばひ星、すこしをかし。尾だになからましかば、まいて。(星はすばる、ひこぼし、宵の明星が良い。流れ星も少し趣がある。尾を引かなければもっとよいのだけれど。)」趣のある星の筆頭としてすばるが取り上げられています。

 観望会では、すばるを肉眼・双眼鏡・望遠鏡を使って見比べます。それぞれ見え方の違いをぜひお楽しみください。

 

星図 アストロアーツ ステラナビゲーター
M45プレアデス星団

 

【見ごろな天体】

散開星団(若い星の集まり)

  M45プレアデス星団(すばる・おうし座)

惑星(地球と同じように太陽の周りを回る星)

  天王星・海王星        

恒星(太陽のように自ら輝く星)

  フォーマルハウト(南のうお座)・アルデバラン(おうし座)

  カペラ(ぎょしゃ座)     

銀河(何千億個もの星の集まり)

  M31アンドロメダ大銀河(アンドロメダ座)

二重星

  アルマク(アンドロメダ座)

球状星団(年老いた星の集まり)

  M2(みずがめ座)

  M15(ペガスス座)

 

11月15日 21時ごろの南の空(六呂師)

 

 

11月15日 21時ごろの北の空(六呂師)

 

 

 

自然保護センターでは毎週土曜日の19:00~21:00の間に週末天体観望会を開催しています(一般天体観望会は1・2月は休み)。口径80㎝の天体望遠鏡で、惑星、星雲、星団、銀河などを観察します。このページでご紹介した天体も観望していただけますので、是非ご来館ください。

 

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