6月の天文情報(29年度)

6月の主な天文現象

1日(木)

◐上弦
3日(土) 金星が西方最大離角(明け方、東の空の高い位置で明けの明星として輝きます)
4日(日) 月と木星とスピカが接近
9日(金)

○満月(2017年最小の満月)

※下記、天文トピックで紹介

15日(土)

土星が衝

※下記、天文トピックで紹介

17日(土) ◑下弦
21日(水)

夏至 

月と金星が接近(明け方)

水星が外合

24日(土) ●新月

6月の天文トピック

【6月9日の満月は2017年で最少の満月です】

 大きく見える満月「スーパームーン」はここ数年でかなり有名になってきたように思います。大きい満月があるということは小さい満月もあります。今年見ることのできる最小の満月を6月9日に見ることができます。

 ところで月の見た目の大きさが変わるのはなぜでしょう。その理由は以下の通りです。

 ・月の公転軌道は楕円形をしており、地球と月の距離は変化する。

 ・月の公転軌道は太陽や地球などの重力を受けてわずかに変化する。

上記の理由により満月時の地球と月の距離は毎回変わります。距離が近ければ大きな満月、遠ければ小さな満月になるわけです。

 なお、今年最大の満月は12月4日に見られます。肉眼ではその大きさや小ささを実感することは難しいですが、写真で記録して比較すれば確かめることができると思います。

 

 

 【土星観望の好機到来!6月15日土星が衝】

写真提供 オヤット天文クラブ 橋本 恒夫氏 2017.5.21撮影

 6月15日には土星が衝(しょう)となり見ごろとなります。衝とは地球をはさんで太陽と天体が反対方向に一直線に並んだ状態をいいます。衝になると、一晩中その天体が見えることや地球から天体までの距離が近くなり明るく見えることなどから、観望の好機となります。

 2017年は土星の環が15年ぶりに大きく開いています。斜め上から土星の環を見ることになるため、カッシーニの空隙など環の構造を観察しやすい状態です。土星は10月ごろまでは観察できますので、この機会にぜひ環の開いた土星をご覧になってはいかがでしょうか。

 

6月の週末天体観望会

テーマ ★年老いた星の大集団M13を見よう★

見ごろな天体

惑星(地球と同じように太陽の周りを回る星)…

  木星、土星              

 

散開星団(若い星の集まり)…

  M44プレセペ、M67(かに座)

 

球状星団(年老いた星の集まり)…  

  M3(りょうけん座)

     M13(ヘルクレス座)

 

銀河(何千億個もの星の集まり)…

  M104 ソンブレロ銀河(おとめ座)

  M51 子持ち銀河(りょうけん座)

 

惑星状星雲(太陽くらいの質量の恒星が一生の最後に見せる姿)…

  M97 ふくろう星雲(おおぐま座)

  M57 リング星雲(こと座) 

 

6月15日 21時ごろの南の空(六呂師)

 

6月15日 21時ごろの北の空(六呂師)

 

自然保護センターでは毎週土曜日の19:30~21:30の間に週末天体観望会を開催しています(一般天体観望会は1・2月は休み)。口径80㎝の天体望遠鏡で、惑星、星雲、星団、銀河などを観察します。このページでご紹介した天体も観望していただけますので、是非ご来館ください。

 

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