3月の天文情報

3月の主な天文現象

2日(水) 下弦
9日(水)

新月 

木星が衝(地球から見て太陽と反対側に位置し、一晩中観察できる)

全国で部分日食(センターにて特別観望会「部分日食をみよう」開催

16日(水) 上弦
20日(日) 春分
23日(水) 満月 半影月食(天文トピックで紹介します)

3月の天文トピック

3月9日 部分日食 

提供:国立天文台 天文情報センター
提供:国立天文台 天文情報センター

 3月9日の午前中に日本全体で部分日食が起こります。これはインドネシア方面で見られる皆既日食に伴うものです。今回の部分日食では太陽の下側が福井県で2割程度欠けます。福井県では、日食の始まる時間が午前10:10頃、日食の最大が午前11:01頃、日食の終わりが午前11:53頃となります。前回の日食は2012年の金環日食ですので、4年ぶりの日食です。晴れていれば、ぜひ観察したいものですね。

  なお、センターにて特別観望会「部分日食をみよう」を10:00~12:00に開催します。みなさんのお越しをお待ちしています。

※日食グラスを使用するなど、正しい方法で観察を行ってください。目を傷める恐れがあります!

3月9日 木星が衝

 2010-0910 木星

 部分日食のおこる3月9日は、木星が「衝」になる日でもあります。「衝」とは天体が地球から見て太陽と反対の位置になることです。つまり、木星が「衝」になるとは、太陽が西の空に沈んだとき、東の空から木星が昇ってくるということです。すると、次の日の出までずっと木星が夜空に輝いていることになるので、観察しやすい時期になったことを意味します。

 木星は衝になった後、再び太陽と近い向きとなる8月初旬まで観望することができます。センターの巨大望遠鏡では木星の縞模様や4つのガリレオ衛星もはっきりと確認することができますので、太陽系最大の惑星の雄大な姿を楽しむことができますよ。

 

 

3月23日 半影月食

図1:通常の満月
図1:通常の満月
図2 国立天文台より
図2 月食の仕組み  提供:国立天文台
図3 3月23日の地球の影と月の動き 国立天文台より
図3 半影月食時の月の動きのイメージ 提供:国立天文台

 3月23日の夕方から夜にかけて半影月食が起こります。図2のように、地球には太陽の反対方向に影ができます。この影には暗い「本影」と薄暗い「半影」があります。図3のように月が本影には入らず、半影にのみ入る場合を半影月食と呼びます。半影月食では月の一部がわずかに暗くなるだけのため、観察しても月食と気づかない場合があります。

 2016年は半影月食が3回も起こります。1回目は3月23日の夕方~夜に月の8割程度が半影に入ります。2回目は8月18日の夕方、月が半影の端をわずかにかすめます。3回目は9月17日の深夜~朝方に月の9割程度が半影に入ります。時間帯や食分からいって、3月23日の半影月食が最も観察しやすいと思われます。

【 3月23日半影月食】

食の始まり 18:37
食の最大(食分0.801) 20:47
食の終わり 22:57

 食の最大のころに注意深く観察すると、月の上のほうが明るく、下のほうが暗くなっていることを確認できるかもしれません。

【3月の星座】

3月15日 21時ごろの南の空(福井)

(星座絵:ステラナビゲータ/株式会社アストロアーツ)
(星座絵:ステラナビゲータ/株式会社アストロアーツ)

3月15日 21時ごろの南の空(福井)

(星座絵:ステラナビゲータ/株式会社アストロアーツ)
(星座絵:ステラナビゲータ/株式会社アストロアーツ)

自然保護センターでは3月からの毎週土曜日の19:00~21:00の間に週末天体観望会を開催しています(一般天体観望会は1・2月は休み)。80㎝の天体望遠鏡で、惑星、星雲、星団、銀河などを観察します。このページでご紹介した天体も観望していただけますので、是非ご来館くださいね。

 

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