5月の天文情報

5月の主な天文現象

6日(水)~7日(木) みずがめ座η流星群極大
7日(木) 水星が東方最大離角
11日(月) 下弦の月
18日(月) 新月
23日(土) 土星が衝で観望の好機!
29日(金) ボレリー周期衛星が近日点を通過。
金星と水星
金星と水星  水星が5月7日に東方最大離角となります。そのため夕空では宵の明星の金星が比較的高い位置で一番星として明るくかがやき、その下の低い位置で水星が輝き、左の写真のように水星と金星を同時に見ることができます。
 ただし、水星は7日以降、どんどん高度が下がるので5月の中旬から下旬には見えなくなっているはずです。是非この機会に水星と金星が同時に輝く空を楽しんでください。
土星
saturn  5月23日に土星が衝となります。衝とは天文用語で太陽の真反対の位置にあることです。そのため、夜間にずっと土星を観察することができ、観望の好機です。
 今年の土星はてんびん座とさそり座の間を行ったり来たりします。ここ数年は土星の環が最も大きく開いた状態になっているので、環のようすに注目して観察するのもおもしろいですね。

季節の星座

 春は明るい星が少なく、大きな星座も多いため、星座が探しにくいと言われています。春の大曲線や春の大三角を見つけて、そこからいろいろな星座を探していくと見つけやすいですよ。
 また、明るい星が少ないため、薄暗い天体を見つけるには良い季節です。星団や星雲、銀河などを探してみるのもおもしろいですよ。

 春の大曲線・春の大三角
春の大曲線・春の大三角
 春の星座をさがす目印となるのは「春の大曲線」と「春の大三角」です。
 「春の大曲線」はおおぐま座の尾の部分からうしかい座の一等星アルクトゥールスを経て、おとめ座の一等星スピカにいたる曲線です。この曲線を見つけることから、春の星座めぐりを始めることがおすすめです。
 「春の大三角」はアルクトゥールスとスピカを結び、さらにしし座のしっぽの先にある2等星デネボラを結んでできる三角形です。
 春の大曲線や春の大三角を見つけることができると、春の主要な星座の位置がわかり、その他の光の弱い星座も見つけやすくなります。是非挑戦してみてください。

ソンブレロ銀河(M104)
ソンブレロ銀河(M104)

 おとめ座にある銀河で、約4600万光年の彼方にあると考えられています。
 直径は5万光年から14万光年とさまざまな説があるようです。非常に多くの球状星団が銀河本体を取り巻いていると考えられています。
 なお、ソンブレロという通称はメキシコなどで広く用いられるつばの広い帽子のことで、銀河の形がソンブレロに似ていることに由来します。
 子持ち銀河(M51)
子持ち銀河(M51)
 りょうけん座にある渦巻銀河で、約2300万光年の彼方にあると考えられています。大きいほうの銀河(M51A)の直径はおよそ10万光年で、天の川銀河と同程度です。すぐ近くに少し小さく見える伴銀河のM51Bがあるのが特徴の人気のある銀河です。

5月15日 21時ごろの南の空(福井)
5月15日 21時ごろの南の空(福井)

 

5月15日 21時ごろの北の空(福井)
5月15日 21時ごろの北の空(福井)

(星図:ステラナビゲータ/株式会社アストロアーツ)

 

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