12月の天文情報(30年度)

12月の主な天文現象

2日(木)

金星が最大光度

4日(火)

3時42分頃、細い月と金星が接近

7日(水)

●新月 水星が留

9日(木) 2時21分頃、細い月と土星が接近
12日(火) ミラが極大
14日(土) 21時頃、ふたご座流星群が極大(見頃はこの夜の夜半過ぎ頃。1時間に40個程度。夜半前に月が沈んだ後は条件がたいへんよい、出現期間12/5~12/20)
15日(日) ◐上弦 水星が西方最大離角

16日(金祝)

46p/ウィルタネン彗星が地球に最接近
22日(日) 冬至
23日(月)

○満月 

午前6時頃、こぐま座流星群極大(満月なので条件は良くないですが、明るめの流星がゆっくり飛ぶこともあるので気長に注目してみてください,出現期間12/18~12/24)

29日(火) ◑下弦

 

12月の週末天体観望会&トピック&見ごろな天体

★週末天体観望会★

テーマ ★枕草子にでてくる天体「すばる」をみよう★

プレアデス星団

開催時間 19:00~21:00 (時間内に観察棟までお越しください)

★トピック★

 いよいよ12月、クリスマスのうきうきした気分と、年末に向けての忙しさは、師走と言われるように慌ただしい月になりそうです。そんな時こそ夜空を見上げてほっと一息ついてみませんか。

 今月注目したいのが、くじら座のミラが今年二度目の極大になること、12月14日にふたご座流星群がとても良い条件で見られること、46p/ウィルタネン彗星が肉眼光度になることです。

 2つの一等星を持つオリオン座が東の空から昇り、それに続くように冬の星座たちが昇ってくるころには、秋の夜空とは一転にぎやかな冬の星空が宵の頃に輝き始めます。せっかくの長い夜、星空を隅々まで楽しんでみてはいかがでしょう。

 

水星

 15日に西方最大離角となり、この日前後は日の出前の南東の低空で観察しやすくなります。7日から24日までの明るさは、0.4等〜-0.4等。

★金星

 日の出前の南東の空で明るく輝いています。2日に最大光度(-4.7等)となります。明るさは、-4.7等〜-4.5等。

火星

 みずがめ座を東に移動し、下旬にはうお座に移ります(順行)。日の入り後の南から南西の空に見え、真夜中前に沈みます。明るさは、-0.0等〜0.4等。

★ふたご座流星群が極大

 1月のしぶんぎ座流星群、8月のペルセウス座流星群とともに三大流星群の一つとして知られるふたご座流星群が、12月14日極大を迎えます。流星群は、月明かりのない満天の星の下で見ることが理想ですが、残念ながら極大時は上限1日前の月が夜空を照らしています。しかし23時頃には沈んでしまうので、夜半前から未明にかけてウォッチング日和となります。後は、お天気次第というところでしょうか。夜が更けるにつれ寒さが増すので、防寒対策は十分にして楽しんでください。

★肉眼で見える46p/ウィルタネン彗星

 周期21.3年で太陽をめぐる46p/ウィルタネン彗星が、地球に接近中で明るくなっています。最接近は12月16日で明るさは3.5等、肉眼でも見える明るさなので、早めに注目してみましょう。プレアデス星団とヒアデス星団の間を移動していきますので、とても観測しやすい位置になります。双眼鏡があればなおよく観察することができます。

ミラ

 秋の星座の神話の中で悪役として登場するくじら座の心臓の位置に輝く赤い長周期変光星です。12月12日に極大を迎えますが、今年は1月14日以来、2度目の極大となります。ミラとは「不思議な」という意味で、その意味の通り、332日の周期で2等級から10等級まで明るさを変えます。明るさが変わるのは、年老いた星が収縮と膨張を繰り返しているからです。大きく膨らんだ時は、直径が太陽の700倍にも達します。

★見ごろな天体★

惑星(地球と同じように太陽の周りを回る星)・・・火星 天王星 海王星

恒星(二重星など)・・・アルマク(アンドロメダ座) ミラ(くじら座) アルリシャ(うお座)

散開星団(若い星の集まり)・・・M52(カシオペア座) M45プレアデス星団:すばる(おうし座) M37(ぎょしゃ座)

球状星団(年老いた星の集まり)・・・M15(ペガスス座)

銀河・・・アンドロメダ大銀河(アンドロメダ座) M77セイファート銀河(くじら座)

散光星団・・・M42オリオン大星雲(オリオン座)

超新星残骸・・・M1かに星雲(おうし座)

 

12月15日 21時ごろの南の空(六呂師)

12月南

11月15日 21時ごろの北の空(六呂師)

12月北

 

 自然保護センターでは毎週土曜日の19:00~21:00の間に週末天体観望会を開催しています(一般天体観望会は1・2月は休み)。80㎝の天体望遠鏡で、惑星、星雲、星団、銀河などを観察します。このページでご紹介した天体も観望していただけますので、是非ご来館ください。

 

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