月の世界

月齢

月齢(げつれい)とは、新月になった瞬間を0(ゼロ)とし、それから何日経過したかを表しています。 新月とは、太陽と月が一緒な方向になった瞬間のことです。

しかし、月齢に少数が用いられているのは、なぜでしょうか?

これは、「正午月齢」といって、その日の正午の月齢を表しているからです。新月になる時は、正午とは限りませんので、月齢には少数が出てくるわけです。

例えば・・・   
月齢7.5 ⇒ 新月から、7日と0.5日経過している ⇒ 7日と0.5日(12時間)前に新月をむかえたということです。

月齢 7.5 月齢 7.5  上弦の月
月齢11.0 月齢11.0
月齢14.8  満月 月齢14.8  満月
月齢20.1 月齢20.1
月齢22.3 月齢22.3
下弦の月(昼空での撮影)
下弦の月(朝空での撮影)
月齢25.8 月齢25.8  (朝空での撮影)
撮影:井部 極 氏
月齢7.6 センターの観望会では、20cm屈折望遠鏡で、このような月が観望できます。 (月齢7.6)

クレーター

クレーターは、天体に隕石や彗星、小惑星などが衝突してできたもので、月の表面には、たくさんのクレーターが見られます。

ガリレオ・ガリレイが望遠鏡で月の表面を見て、「クレーター(ギリシャ語で「ボウル、コップ」の意)」と名付けたことから、そう呼ばれるようになったのが始まりといわれています。

クレーターには名前がつけられており、月では、「コペルニクス」、「アルキメデス」といった有名な天文学者から、「アームストロング」、「ガガーリン」といった宇宙飛行士の名前も多数命名されています。もちろん、「アサダ」、「ハタナカ」、「ヒラヤマ」といった日本の天文学者の名前もあります。

コペルニクス付近 コペルニクス(クレーター)付近
グラヴィヌス付近 グラヴィヌス(クレーター)付近
プラトー付近 プラトー(クレーター)付近

※写真(上3枚)は、80cm反射望遠鏡で撮影したものです。観望会では、このような月が観望できます。

地球照

「地球照(ちきゅうしょう)」は、新月前後の細い月で見られる現象で、文字のとおり、地球が月を照らす現象です。

地球にも太陽の光があたっているので地球も輝いており、その地球の光が月の欠けた部分(影の部分)を照らすので、欠けた部分が見えるのです。

新月前後の月で見られますので、見える時間帯は、日没後の夕空の中や日の出前の朝焼けの中で見られます。

月(地球照)と金星 月(地球照)と金星
地球照と金星 地球照と金星
沈む地球照と金星 沈む地球照と金星
月の出 月の出

 

月 暈

月暈は、「つきがさ」や「げつうん」とよばれ、満月前後の月にうす雲がかかり、月の周りに大きな光の環ができる現象です。

うす雲には、小さな水滴や小さな氷の粒が含まれており、それがプリズムのような役割をしてできると考えられています。

また、白い光の環だけでなく、環が虹のようになる場合もあります。。

月暈 月暈 建物とくらべると、環の大きさがわかります。
月暈 月暈 光の環が、わずかに虹のように輝いています。
月暈 月暈 その3
月暈と木星 月暈 と 木星