12月16日~17日の自然情報

【自然観察の森の冬の野鳥たち】

  今週も雪が降り続き、センター周辺の積雪は100㎝ほどになりました。気温もかなり低いため、このまま雪がとけることなく冬本番入りとなりそうです。

 

 森の中で鳥たちの声を耳にしても、木々に葉がある季節だとなかなかその姿を見つけることはできません。一方で冬は落葉樹の葉が落ち、見通しが良くなるため野鳥がとても観察しやすくなります。今回は自然観察の森で出会った野鳥たちを紹介します。冬の森の中で、エサを探す様子を撮影することができました。

 

ヤマガラ 警戒心が弱いのか、動かずにいると近くまで寄ってきました。
シジュウカラ 冬芽を食べているようです。
コゲラ 小さなキツツキです。枯れ木の中の虫をつついて食べます。
エナガ アカマツの花芽を食べています。10羽程度の群れで訪れていました。
コガラ 木の幹にはえたコケや地衣類の中で暮らす小さな虫やその卵を食べているのかもしれません。

 撮影日(12月15日)は晴れの日でした。太陽の光に照らされ、キラキラと輝く雪の中を歩くのは何とも楽しいものです。シーンと静まり返る森の中を歩き、大きなアカマツの木に近づくと、にぎやかな小鳥達の声が聞こえてきました。カメラのズームレンズでのぞくと、ヤマガラやシジュウカラ、コガラ、エナガ、コゲラなどの混群でした。彼らは冬の間、異なる種同士で群れを作りエサを探します。越冬している昆虫やわずかに残った木の実を食べて生活しているのです。小鳥たちは1日でもエサがとれないと死んでしまうで、エサの乏しい冬場のエサさがしはとても大変です。厳しい冬を耐え、何とか生き残ってほしいです。

 

 そんな野鳥たちの厳しい冬の食事事情を助けるために、自然保護センターでは1月~2月の厳冬期に「冬の野鳥レストラン」を開店させます。本館2階の学習室の外側にエサ台を設置し、ヒマワリの種やどんぐり、クルミ、ヒエやアワなどの雑穀、カキやミカンなどの果物、牛脂などを野鳥や森の生き物のために提供します。雪が降り積もるエサを探すのが難しい日にこそ繁盛するレストランです。今年は近年まれに見る早い時期から多くの積雪がありました。野鳥レストランの開店にはまだ早いですが、野鳥たちを助けるために、簡易的なエサ台をすでに用意しています。

 

現在設置してある簡易的なエサ台。ヤマガラやシジュウカラ、カケスなどが時おり訪れています。

 

 本格的な野鳥レストランの開店に向けて、センターでは現在準備が着々と進んでいます。開店の時期が迫りましたら、改めてホームページで今年度の見どころをお知らせしますので、今しばらくお待ちください。

 

新年1月からの冬の野鳥レストラン開店を楽しみにお待ちください。