保護していたフクロウを放鳥しました!

 先週の4月12日(木)に、当センターで保護していたフクロウのクリンちゃんが放鳥されました。

 このクリンちゃんは、民家近くで拾われ救護者の方がしばらく飼養し、当センターへ届けられました。保護当時、クリンちゃんは巣立ち直後の幼鳥でした。フクロウの幼鳥は、まだ綿毛が全身に生えていて、見るからにヒナそのものなので、迷子と勘違いした人間が保護してしまうことが毎年のようにあります。保護直後ならば、すぐに保護場所に返すことで、親鳥が何とか養育できるのですが、今回の場合は保護センターに届けられたのが、保護からかなり日数が経過していたため、当センターで飼養することになりました。

 当時はまだ綿毛がある幼鳥でしたので、野外で生きていけるようになるまで育てなくてはならず、センター職員が鷹匠さんの技を習いながら、腕に乗せて行動を共にしエサやりをするなどし、クリンちゃんとの信頼関係を築いていきました。1回のエサやりは、1時間をかける必要があり、とてもたいへんでしたが、丸い眼が愛らしく、腕に乗るほどなついてくれて、本当に可愛いかったです。こうした地道な飼養の結果、かなり逞しく成長することができました。その後は、野生復帰のため、人から離れて、飼育室での開放飼育となりました。野生復帰できるのかと心配でしたが、開放してからは、人に威嚇するほど野生を取り戻すことができました。とても思い出深いフクロウです。

 放鳥時のクリンちゃんは、センター前の広場に出てしばらくは、丸太の上でじっとし、これまであまり見たことがなかった野外の景色に驚いた様子で、辺りをキョロキョロと見回していました。そんな状況が続くこと30分、元気よく翼を広げて自然観察の森へと飛び立っていきました。職員一同無事に放鳥できたことに安堵し、これから大自然で健やかに生きていくことを願っています。

 春は新しい命が誕生する季節です。そのため、1年間の傷病鳥獣救護件数の約45%がこの時期に集中し、最も忙しくなります。そして、その中で一番多いのはヒナの保護です。

 巣立ち直後のヒナはあまり動きません。また、親鳥はヒナの近くに人がいると警戒してやって来られません。ヒナに手を出して親子を引き離すと「誘拐」になります。親鳥は近くで巣立ちビナを見守っていることが多いので、ヒナを見つけてもすぐ保護せず、様子を見るか、その場を立ち去るようにしましょう。よろしくお願いいたします。

フクロウのクリンちゃん
飛び立っていくクリンちゃん